スマホの地図アプリを開いているのに、
なぜか目的地と反対方向に歩き出してしまう。
青い矢印が示す通りに進んでいるはずなのに、
気づけば見覚えのない道に立っている。
そんな経験はないでしょうか。
「自分は本当に方向音痴なんだ」と
落ち込んでしまう人も多いかもしれません。
けれど、地図アプリを使っても迷ってしまうのは、
性格や注意力の問題というより、
脳の中で起きているある変換作業のクセに
よるところが大きいのです。
実際、ネット上の相談掲示板をのぞいてみても、
「ナビを見ているのに道に迷ってしまう」という声は、
決して少なくありません。
スマホという便利な道具があるのに、
なぜか安心して歩けない自分がいる。
その理由が分かるだけでも、
次に外出するときの気持ちは、
きっと変わってくるはずです。
この記事では、なぜ地図アプリを見ても道に迷うのか、
その仕組みと、今日から試せる工夫を一緒に見ていきます。
地図アプリを見ても迷うのは、注意力不足のせいではありません
道に迷うたびに、「自分はどうしてこんなに地図が
読めないんだろう」と自分を責めてしまう人がいます。
ですが専門家によると、方向音痴の原因は一つではなく、
空間認知力・注意力・客観的な視点を
持てるかどうか・これまでの社会的な経験など、
いくつもの要素が複雑に絡み合っているといわれています。
つまり、「地図アプリを見ても迷ってしまう」という現象は、
性格の欠点でも、努力不足でもないということです。
脳の使い方には、もともと個人差があります。
自分が今どちらを向いているかを
基準に景色を捉えるタイプの人と、
上から見下ろした地図のイメージで
空間を捉えるタイプの人がいて、
後者のほうが海馬(記憶をつかさどる脳の部位)を
より多く使っているという研究もあります。
つまり、地図アプリを見ても道に迷うのは、
「あなたの脳のクセ」であって、
「あなたの努力不足」ではないのです。
まずはこの前提を知っておくだけでも、
少し気持ちが軽くなるのではないでしょうか。
「みんな平気なのに、自分だけ」ではありません
SNSやテレビで、初めての街をすいすい歩く人を見ると、
「自分だけができていない」ように
感じてしまうかもしれません。
ですが、道に迷いやすいと感じている人は、
実際にはかなりの数にのぼると考えられています。
ネット上の相談掲示板にも、
「ナビを使っても迷うレベルの方向音痴で
困っている」という声や、
「方向音痴でも迷わない最強の地図アプリは
ないか」という質問が数多く見られます。
つまり、「地図アプリを見ても迷ってしまう」というのは、
決して特殊な悩みではなく、
多くの人が抱えている共通の困りごとなのです。
友人や家族との待ち合わせで感じる、あの気まずさ
「今どこ?」というメッセージに、
うまく答えられなくて焦った経験が
ある人も多いのではないでしょうか。
目の前に建物や看板があるのに、
それが地図のどこに当たるのかすぐに結びつかず、
言葉に詰まってしまう。そんな瞬間が積み重なると、
「自分は本当にダメなんだ」と
必要以上に落ち込んでしまいます。
ですが、それは性格の弱さではなく、
脳の情報処理の得意・不得意の違いにすぎません。
まずはその事実を知ることが、
自分を責める気持ちから少し距離を置く第一歩になります。
「方向音痴」という言葉に、必要以上に縛られない
一度「自分は方向音痴だ」と思い込んでしまうと、
新しい場所に行くこと自体を
避けるようになってしまう人もいます。
ですが、「方向音痴」はあくまでひとつの傾向であって、
その人の価値を決めるものではありません。
迷いやすさと上手に付き合う方法さえ知っていれば、
知らない街を歩くことも、
十分に楽しめるようになります。
なぜ地図アプリを見ても、実際の景色と一致しないのか
地図アプリを開けば、
現在地から目的地までの道がはっきり表示されています。
それなのに、実際に歩き出すと迷ってしまう。
この不思議の正体は、「地図と現実の風景が一致しない」と
いうシンプルな理由にあります。
地図というものは、そもそも抽象化された情報です。
建物の形も、道の幅も、
実際よりずっと単純な線や記号に置き換えられています。
一方で、自分の目で見ている景色は、
看板・人の流れ・建物の高さなど、
情報量が圧倒的に多い状態です。
この「単純化された地図」と「情報量の多い現実の風景」を、
頭の中で照らし合わせる作業は、
実はかなり負荷の高い作業なのです。
地図アプリの「向き」も迷いやすさに関係している
スマホの地図アプリには、
北を上に固定する表示と、
進行方向を上にする表示の2種類があります。
北固定のまま歩いていると、
自分が向いている方向と地図の向きがずれてしまい、
頭の中で地図を回転させる作業が余分に必要になります。
この「回転させる作業」こそが、
道に迷う瞬間に起きていることの正体の一つです。
駅から出た瞬間に出口の番号だけで
方向が分からなくなってしまうのも、
同じ理由から説明できます。
地下から地上に出ると、
それまで頼りにしていた景色が一度リセットされます。
そこにさらに地図の向きのズレが重なることで、
「一瞬でどちらに進めばいいか分から
なくなる」という感覚が生まれやすくなるのです。
初めての土地ほど、情報量に圧倒されやすい
見慣れた地元の道であれば、
多少地図がずれていても、
なんとなく体が覚えている感覚で歩けます。
ですが、初めて訪れる土地では、
頼れる手がかりが地図しかないため、
少しのズレがそのまま「迷子」に直結してしまいます。
さらに、慣れない土地では看板の文字や交差点の形も一つひと
つ新しい情報として処理しなければなりません。
その情報処理だけで頭がいっぱいになってしまい、
地図と現実を照らし合わせる余裕がなくなってしまうことも、
迷いやすさの一因だと考えられます。
目印は「大きくて動かないもの」を選ぶ
情報量に圧倒されないためには、
見るものをあらかじめ絞っておくことが効果的です。
コンビニの看板のようによくある店名よりも、
大きな交差点やお寺・神社、
公園の入り口のような、
動かず目立つものを目印に選んでみてください。
小さな看板は見落としやすく、似たようなお店が並んでいると
かえって混乱のもとになります。
「上から見る視点」と「歩く視点」、脳の中の切り替え作業
地図が読みにくいと感じるとき、
脳の中ではもう一つ、大きな作業が行われています。
それが、「上空から見下ろす俯瞰の視点」と「地上に立ったと
きのリアルな視点」を行き来する変換作業です。
地図アプリの画面は、
基本的に空の上から見た俯瞰の視点で描かれています。
ところが実際に歩いているとき、
私たちが見ているのは地上の視点だけです。
この2つの視点を頭の中でうまく変換できないと、
「地図では合っているはずなのに、
目の前の景色と結びつかない」と
いう感覚が生まれてしまいます。
ロンドンのタクシードライバーが教えてくれること
この視点の変換は、
訓練によって鍛えられることもわかってきています。
ロンドンのタクシードライバーを対象にしたある研究では、
経験年数の長いドライバーほど、
記憶をつかさどる「海馬」の発達が
大きいことが報告されています。
複雑な道を何年もかけて覚え続けたことで、
空間的な知識を作る力そのものが
鍛えられていったと考えられているのです。
この話からわかるのは、方向感覚は生まれつきの才能だけで
決まるものではないということです。
「自分は一生このままだ」と諦めてしまう必要はありません。
なぜタクシードライバーの海馬は発達したのか
この研究で興味深いのは、
生まれつき優れていた人が
タクシードライバーになったのではなく、
仕事を続けるうちに脳のほうが
変化していったという順番です。
同じ道を何度も通り、迷いながらも目的地にたどり着く。
その繰り返しの中で、脳は少しずつ「土地の地図」を
自分の中に作り上げていきました。
これは特別な才能ではなく、
誰にでも起こりうる変化だと考えられています。
「頭の中で地図を描く力」は、少しずつ育つ
引っ越した直後は何もかもが新しい道に感じても、
半年、一年と暮らすうちに、
迷わず歩けるようになったという経験はないでしょうか。
それはまさに、頭の中に「その土地の地図」が
少しずつできあがっていった証拠です。
最初は誰でも、
点と点をつなげられずに迷ってしまうものです。大切なのは、
その状態を「自分には向いていない」と
決めつけてしまわないことです。
今日から試せる、地図アプリで迷いにくくなる工夫
脳の仕組みを知ったところで、
明日からいきなり方向感覚が変わるわけではありません。
ですが、地図アプリの使い方を少し変えるだけで、
迷う回数を減らすことはできます。
ここでは、
すぐに試せる工夫を2つの場面に分けてご紹介します。
歩き出す前にできること
迷いやすい人ほど、歩きながらスマホを操作しがちです。
ですが実は、「立ち止まってから確認する」だけで、
迷う確率はぐっと下がります。
- 出発前にストリートビューなどで
目的地までの道を軽く予習しておく - 歩き出す前に、進む方向を
一度スマホを回して確認しておく - 分かれ道の手前では、
必ず一度立ち止まって地図を見る
地図アプリの機能を使いこなす
もう一つのポイントは、
「目印」を利用するという考え方です。コンビニや銀行など、
特徴のある建物を2つ以上見つけておきます。
その2つの目印と、
地図上の位置関係を一致させることができれば、
自分が今どちらを向いているかが
ぐっと把握しやすくなります。
- GPSでこまめに現在地を確認し、
ズレに早めに気づく - AR(拡張現実)機能があれば、
実際の風景に矢印を重ねて表示する - 目的地までの方角と距離だけを
シンプルに示すアプリを、
地図アプリと併用してみる
どれも特別な訓練は必要なく、
今日の外出から試せることばかりです。
「進行方向を上にする」設定に変えてみる
もし今使っている地図アプリが
北を上に固定する設定のままなら、
進行方向が上にくる設定に
切り替えてみることをおすすめします。
多くの地図アプリには、
画面の中に現在地マークをタップすると
向きが切り替わる機能があります。この設定だけで、
頭の中で地図を回転させる作業がかなり減ります。
「なんとなく分かりにくいな」と感じていた人ほど、
一度試してみる価値があります。
ここまでご紹介した工夫は、
どれか一つだけでも効果を感じられるはずです。
まずは一番簡単そうなものから、
気負わずに試してみてください。
方向感覚は、少しずつ鍛えていけるものです
「方向音痴は一生治らない」と
思い込んでいる人は少なくありません。
ですが、先ほどのタクシードライバーの研究が示すように、
空間を把握する力は、
経験を積むことで育っていくと考えられています。もちろん、
毎日タクシーを運転するような特別な訓練は必要ありません。
日常の中でできる、小さな積み重ねで十分です。
たとえば、慣れた道を歩くときだけでも、
あえて地図アプリを見ずに「次は
どっちだったかな」と考えてみる時間を作ってみます。
間違えてもかまいません。
「あ、こっちじゃなかったんだ」と気づく経験そのものが、
次に同じ道を歩くときの手がかりになっていきます。
逆に、常に地図アプリの指示だけに頼り切っていると、
自分の頭で道順を組み立てる機会が減ってしまいます。
便利な道具だからこそ、
ときどき自分の感覚も働かせてみることが、
長い目で見ると迷いにくさにつながっていきます。
いつもと違う道を選んでみるという練習
もう一つ、気軽に試せる練習があります。
それは、目的地までの道を、
あえていつもと変えてみることです。
同じ目的地でも、違うルートを歩いてみると、
その場所とその場所の位置関係を体で覚えることができます。
これを繰り返していくと、
点として覚えていた場所が、
少しずつ「面」としてつなが
って見えてくる感覚が生まれてきます。
これこそが、方向感覚が育っていくときの実感なのです。
スマホを見ずに5分だけ歩いてみる
もし余裕があれば、知っている範囲の道で、
あえて5分だけスマホを見ずに歩いてみるのもおすすめです。
「次の角を右かな、
左かな」と自分の記憶だけを頼りに考えてみることで、
頭の中の地図が少しずつはっきりしてきます。間違えたら、
そこで初めて地図アプリを開けば十分です。
この小さな積み重ねが、
「地図がなくても大丈夫」という自信につながっていきます。
「迷うかもしれない」という不安が、旅の楽しみを奪っていないか
方向音痴を自覚している人ほど、
新しい場所へ出かけること自体に
腰が引けてしまうことがあります。
「また迷ったらどうしよう」「予定通りに
着けなかったら一緒にいる人に申し訳ない」。
そんな不安が先に立ってしまい、
せっかくの旅行や外出の予定が決まらないと
いう人もいるのではないでしょうか。
実は旅行の計画そのものがなかなか決まらない背景には、
道に迷うことへの不安以外にも、さまざまな心理が関わっています。
旅行の計画、決まらないのは「誰か」のせいじゃない
では、その理由をもう少し詳しく取り上げていますので、
よろしければあわせてご覧ください。
荷造りの段階ですでに気持ちが疲れてしまう、という方には、
旅行の荷造りコツ、荷物の量より順番が9割だった
も参考になるかもしれません。
迷うことへの不安は、
準備の段階から少しずつ積み重なっていくものです。
だからこそ、
「迷っても大丈夫」という前提を先に持っておくことが、
気持ちを軽くしてくれます。
「迷ったこと」が、あとで良い思い出になることもある
不思議なもので、旅先で道に迷った経験は、
時間が経つとむしろ印象に残っていたりします。
予定通りにたどり着けたことよりも、
道に迷った先で見つけた小さなお店や景色のほうを
よく覚えている、という人も少なくありません。
もちろん、仕事の待ち合わせなど、
迷えない場面では先ほどの工夫を使ってみてください。
ですが、少し時間に余裕のある外出では、
「迷うこと」を必要以上に
恐れなくてもいいのかもしれません。
「完璧なルート」より「余裕のある予定」を
方向音痴を自覚している人ほど、
出発前の予定を分刻みで組んでしまいがちです。
ですが、
予定と予定の間に20〜30分の余裕を持たせておくだけで、
気持ちの焦りはかなり違います。
「多少迷っても間に合う」という安心感があるだけで、
不思議と地図も落ち着いて読めるようになるものです。
次の外出では、完璧なルートを組むことよりも、
少しの余白を残しておくことを意識してみてください。
「早めに出る」だけで、心の状態が変わる
もう一つ、シンプルながら効果的なのが
10分だけ早く家を出るという習慣です。
時間ぎりぎりに出発すると、
少しのアクシデントでも一気に焦りが大きくなります。
反対に、時間に余裕があると分かっているだけで、
迷った瞬間の心の揺れ方が違ってきます。
結果的に、落ち着いて地図を確認できる分、
迷う時間そのものも短くなりやすいのです。
実際に迷ってしまったとき、まず落ち着いてすること
どれだけ工夫をしていても、
迷ってしまう瞬間はゼロにはなりません。
大切なのは、迷わないようにすることだけでなく、
迷ったときにどう立て直すかを知っておくことです。
まず、歩くのをやめて立ち止まる
迷っていると気づいた瞬間、
つい早足になったり、
とりあえず前に進もうとしたりしてしまいがちです。ですが、
方向が分からないまま進むと、
さらに現在地とのズレが大きくなり、
状況が余計にややこしくなります。
まずは安全な場所で一度立ち止まることが、
一番の近道になります。
現在地を再確認し、来た道を思い出す
立ち止まったら、
地図アプリで現在地をあらためて確認します。このとき、
目的地までの距離や方角だけでなく、
「自分がどこから歩いてきたか」も
一緒に確認するのがポイントです。
来た道が分かれば、
最悪の場合元の場所まで戻るという選択肢も取れます。
「進むことしかできない」と思うと焦りが強くなりますが、
「戻る」という選択肢を持っておくだけで、
気持ちにゆとりが生まれます。
それでも分からないときは、人に聞くという選択肢
地図アプリだけに頼らず、
近くにいる人に声をかけてみるのも立派な手段の一つです。
「人に道を聞くのは恥ずかしい」と
感じる人もいるかもしれません。
ですが、
道を尋ねられて嫌な気持ちになる人は多くありません。
むしろ、
短いやり取りの中でその土地の空気を感じられることも、
出かけた先でのちょっとした出会いになります。
地図アプリ・自分の記憶・そして人の力。
この3つの手段を組み合わせておくことが、
どんな場所でも安心して歩ける一番の備えになります。
方向音痴は、案外「人に頼るのが上手な人」でもあります
ここまで、
迷わないための工夫をたくさんご紹介してきました。
ですが最後に、
少し視点を変えたお話もしておきたいと思います。
方向音痴を自覚している人は、
「自分だけでは完璧にできない」ことを
早いうちから知っている人でもあります。だからこそ、
地図アプリを頼ったり、一緒にいる人に道を確認したり、
まわりの助けを素直に借りることができます。
反対に、自分の感覚だけを過信してしまう人は、
かえって大きく道を外れてから
気づくことも少なくありません。
「迷いやすいからこそ、早めに軌道修正できる」というのは、
実はとても大事な力です。
旅先で予定通りに進まなかった経験も、
時間が経ってから振り返ると案外といとおしく感じられるものです。
旅行から帰った後の寂しさは、幸せだった証拠かもしれない
でも、似たような「うまくいかなかったことが、
あとで大切な記憶になる」という話に触れていますので、
気になる方はあわせてご覧ください。
道に迷いやすいという特性は、
直すべき欠点というより、
うまく付き合っていく個性のひとつなのかもしれません。
一緒に出かける人にも、正直に伝えてみる
方向音痴であることを隠そうとすると、
かえって余計な緊張が生まれます。
先に「自分は方向音痴だから、
時々確認させてね」と一言伝えておくだけで、
気持ちはずいぶん楽になります。
多くの場合、
それを聞いた相手も嫌な顔をすることはありません。むしろ、
「じゃあ自分が地図を見るね」と役割分担ができて、
お互いにとって心地よい関係になることもあります。
身近な「迷いやすさ」の話は、案外面白い
ここまで、靴紐がほどけてしまう理由のように、
日常のふとした疑問を掘り下げた話に
興味を持てた方もいるかもしれません。
普段何気なく使っている体や道具にも、
知ってみると「へえ、そうだったんだ」と思えるような理由が
隠れていることがあります。
靴紐がほどけないコツより先に知りたい、ほどける本当の理由
も、そんな身近な謎を取り上げた記事のひとつです。
よろしければ、こちらもあわせて読んでみてください。
地図アプリを見ても迷うのは、
あなたの弱点ではありません。
ここまで見てきたように、
地図アプリを見ても道に迷ってしまうのは、
性格や注意力の問題ではなく、
脳の中で行われている視点変換のクセが
大きく関わっていました。
地図という抽象化された情報と、
目の前に広がる情報量の多い現実をすり合わせる作業は、
誰にとっても決して簡単な作業ではありません。
そのうえで、進行方向を上にする設定に変える、
目印を2つ見つける、立ち止まってから確認すると
いった小さな工夫を積み重ねていけば、
迷う回数は確実に減らせます。
そして何より、
ロンドンのタクシードライバーの研究が教えてくれるように、
方向感覚は経験によって少しずつ育っていくものです。今、
道に迷いやすいと感じていても、
それは一生変わらない欠点ではなく、
これから少しずつ付き合い方を
見つけていける自分の一部にすぎません。
最初はうまくいかなくても、
焦らず一つずつ試してみてください。
今度出かけるときは、まず地図アプリの設定を進行方向が
上になるように変えてみることから、
始めてみてはいかがでしょうか。
道に迷うたびに自分を責めていた気持ちが、
この記事を読んで少しでもやわらいだなら嬉しく思います。
迷ってもいい。そこから戻る力を持っていれば、
それで十分です。あなたの毎日の外出が、
少しでも安心できるものになりますように。


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